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【お勧め】イジメに遭っていた女の子に勉強を教えてあげることになった

オッパーさん(20代)からの投稿
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もう何年も前のは話だけど、ボクの命よりも大切な女性2人の話を聞いてくれるかな。

その日、いつもは通ることのない近所の公園を通って帰ろうとしたら、おさげ髪にセーラー服姿の女の子が同じ制服を身に纏った女子と詰め襟の男子数名にいじめられていた。

周りが囃し立てて、最初は言葉でからかっているだけだったのが段々とエスカレートしてきて、男子が女の子からカバンを取り上げるとパスをまわすようにして楽しんでいた。

「返して・・・」

女の子が小声で言ってたけど、そんな風に声を上げれば上げるほど男子陣は面白がって、嫌がらせを続けた。

◯学生ぐらいまでは、ボクもどちらかというといじめられっ子だったので、ついパスが回ったカバンをインターセプトして、

「おい、お前ら、なにやってんだ?」

と凄んでしまった。

「誰だよ、お前」

とイキがって言い返してきたヤツがいたけれど、睨みを利かせて、

「コイツのアニキだ」

とはったりをかましてやると、奴等は明らかに怯んだ様子を見せて、顔を見合わせるとバツが悪そうにその場を離れていった。

もともといじめられていた方だから、ホントは喧嘩なんかした事はないのだけれど、甘いマスクのイケ面ではないのが少しは幸いしたようだ。

「どうも、すみません」

2人で後に残されると、女の子がボクに頭を下げてきた。

「いつも黙っているから、ああいう奴等が図に乗るんだよ」

ボクはカバンを手渡してやりながら、女の子を改めて見てみると"ああ、いじめられても仕方ないな"と思ってしまった。

だいたいいじめられやすいタイプというのは、いかにもイケてないダサい感じのやつか自信のないヤツ、何を言われても反撃しない引っ込み思案なヤツと相場が決まっている。

最近ではその傾向も変わりつつあると聞くが、昔はそんなところだった。

女の子はこれらの条件にほとんど当てはまっていた。

「お前さ、そうやって背中丸めて自信なさそうに歩いているからああいう奴らがチョッカイを出したくなるんだよ」

"ああ、余計なお世話をしているなぁ・・・"

そう思ったけど、つい言ってしまった。

「だって・・・」

「だって、何だよ」

「ホントに自信ないんですもの・・・」

「何が?」

「全部です」

「例えば?」

「運動音痴だし、勉強もできないし、見た目も悪いし・・・」

全てが中学時代のボクと同じだった。

中学のころ、大した不良でもないくせにちょっとだけ悪ぶっている奴らにボクはよく体育館裏に呼び出されて容姿をからかわれたり小突かれたり、なけなしのお小遣いを巻き上げられたりして憂鬱な毎日を送っていた。

トイレの個室に逃げ込んでも上からホースで水を掛けられたり濡れた雑巾を投げ込まれたりして、お決まりの嫌がらせが続き、毎日が本当に苦痛だった。

ところがある日、ボクはたまたま数学の試験で良い点を取って、それを先生がクラスで褒めてくれた。

すると、何故だかイジメの頻度が少し減ったのだ。

あいつ等は自分たちよりも何かが秀でている相手はターゲットにしない。

そう気づいたのだ。

奴らの運動神経は人並み以上なので、スポーツでは対抗できない。

そう思ったボクは、勉強に励んだ。

勉強なんか好きでも何でもなかったけれど、イジメから逃れるためにボクは必死になって勉強をした。

それまで、下から数えた方が早かったボクの成績は少し勉強しただけで人並みになり、半年ほど続けると上位に入っていた。

ボクはイジメの対象から外され、たまに教室で後ろからサッカーボールをぶつけられたりもしたが、毅然と"やめろよ!"と告げると奴らはドッと笑ったが、それ以上のことは何もしてこなくなった。

トイレまで追いかけて来て、水を掛けられるといったことも無くなった。

成績が上がることで、ボクは以前よりも自信が芽生え、いじめやすい相手ではなくなっていたらしい。

スポーツは相変わらずダメだったので、体育の時間は目立たないように過ごして何とか中学を卒業した。

高校に進学してからはイジメの対象にならないように最初から勉強をした。

勉強に対する興味など一向に湧かなかったが、イジメの対象になるのが嫌でただひたすら成績を上位にキープすることに徹した。

おかげで勉強嫌いのボクが、どういう訳だか大学にも進学することが出来たので人生というものは分らない。

「いじめられないようになりたい?」

そう尋ねると、最初は怪訝そうな顔をしていたけれど、女の子は直ぐに頷いた。

「何年生?」

「1年です」

「中1にしては背が高いね」

そう言うと、女の子は少し憮然として、

「高1です」

とボクの間違いを正した。

「あ、そうなんだ・・・、ごめん」

そう言いながら、"あいつら、高◯生にもなってこんな子供じみたいじめをやってるのか"と口には出さなかったけれど思った。

ボクは公園のベンチに腰を下ろすと女の子は隣に座ってボクの言葉を待った。

そしてボクは自分の中学時代の話をしてやった。

「本当にそんなことで、いじめられなくなるんでしょうか」

「信じるか信じないかは君次第だよ」

「でも・・・」

「じゃあ、1教科だけ勉強を見てやるよ」

そう言うと女の子はすこしホッとした表情を見せて、

「お願いします!」

と言うと、素直に頭を下げて見せた。

その週末の日曜日にボクたちは図書館で待ち合わせをした。

別れ際に名前を訊くと、ソヨンだと言った。

その時に初めてボクは女の子が苛められる別の理由があることを知った。

その時は何人なのか聞く勇気がなかったけれど、今では韓国人だとわかっている。

携帯電話の番号を聞いて何か下心があるように思われるのが嫌で、ボクはノートの切れ端に自分の携帯の番号を書いてソヨンに渡すだけに留めた。

見た目が悪くてモテないのを認めたくなくて、硬派を装っていた。

「使うことはないかもしれないけど、一応渡しておくよ」

ボクの番号を渡されてもソヨンは自分の番号を教えてくれなかったので、無理に聞こうとしないでよかったと思った。

そんなこともあったので約束をすっぽかされるかとも思ったが、ソヨンは約束の時間に遅れることなく図書館にやってきた。

日曜日だというのに制服姿でやってきたのがソヨンらしいと思った。

前に会った時には気がつかなかったのだけれど、ソヨンは凄く色白でメガネの奥に隠れている睫毛が長かった。

貧乳で、スカートから伸びている二本の脚は爪楊枝のように細かった。

早速自習室に席を陣取って数学の教科書を開かせて練習問題をやらせてみた。

ほとんど解けない。

小声で教え始めると周りから咳払いが聞こえ始めて、居心地が悪くなったボクたちは図書館を後にした。

近くのファミレスに入ってようやく腰を落ち着けるとボクは本格的に勉強を教え始めた。

ソヨンは覚えの早い娘ではなかった。

すっぽかさずにやってきたということから、自分を変えたいと思ってきたことは分かるが、一通りの説明をして問題を解かせても解けない。

ボクの表情に落胆の色を取ってみたのだろう。

「すみませんすみません」

とソヨンはボクにしきりに謝っていた。

「直ぐにできるようにはならないだろうから、気にしないで」

そう言って慰めてみたものの、ソヨンがいじめから解放される日はかなり遠い気がした。

別れ際にソヨンが言った。

「あの・・・、来週も教えてもらっていいですか?」

「うん、いいけど、今日やったところはちゃんと復習してきてね」

そう釘を刺して伝票を持つと、ボクはレジで会計を済ませた。

「あの、私、払います」

財布を出してソヨンが言ったが、そっと覗いてみると千円札が一枚しか入っていなくて、

「いいよ」

そうひと言告げると店を出た。

次回は最初から同じファミレスで約束をして、

「じゃぁ・・・」

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