体験談(約 28 分で読了)
中学の時に公園で出会ったお兄さんとの初恋話(1/5ページ目)
投稿:2011-10-18 21:00:00
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本文(1/5ページ目)
文章稚拙だけど暇だったら付き合ってくれー。
私:当時13歳
彼:当時23歳、以下お兄さん。
時は結構遡るんだけど、私は小◯生の頃からずっと虐めを受けてきて1人ぼっちだった。
親は母親だけ、3日に1回帰ってくる程度。
妹は祖父母に預けられていたから本当に一人。
毎日毎日給食にミミズ(時々クモ)が入ってる、トイレで水ぶっかけられる、上靴に画鋲は序の口。
机をひっくり返されたり体操着を引き裂かれてたりもう踏んだり蹴ったりだった。
それでもこんなのバカがやる事だって耐えてきたんだけど、学年が上がるにつれ辛く重く受け止めるようになっていったんだよ。
1番よく覚えてるのが6年生の修学旅行。
母親が一生懸命働いて行かせてくれたんだけど、酷かったね。
行き先は長崎。
高速バスの中。
後ろから席を蹴られたり水筒の中身かけられたりはまだ良かったんだけど、修学旅行のバスと言えばあれだよね、ゲロ男子。GEROボーイ。
隣の列の前から3番目の、当時私まではいかないけど同じくいじめられていたデブニキビメガネ男子。
いつもオドオドしてるそいつ。
ええ、よりによってそいつがだよ?
噴 水 ゲ ロ。
私は前から5番目だったから見えた。
効果音を付けるなら
「こぱぁ、ビジャビジャビシャッ」
勿論バス内阿鼻叫喚。
そいつの隣の席のひょうきん者男子、というかDQNなんだけど、そのDQN野郎にかかってた。
うわぁああああきったねぇえ!って感じで騒いでて周りの男子は爆笑、女子も笑ってた。
でまあ、先生が当然の如く
「誰か片付け手伝いなさーい」
とか言い出す訳で…。
お前がやれよって心中に呟いた瞬間、全員からMEに名指しがくるわけで…。
先生まで
「やってくれるか?」
とか言い出す訳で…ティーチャーこの野郎。
長くなりそうだから結論から言うと、拭いてる時に後ろから蹴られて顔面ゲロダイブ。
生ぬるかった。
鼻と口に入った
その後はお察しください。
はいここまで前置き。
思い出したくもない忌まわしき過去でしたっと。
卒業式も相変わらずで終えて、やっと開放されたー!なわけがなく、中学校入学早々どエラい目に遭わされたね。
箒の先の金属部分で殴られたりね、痛いんだよ。
水ぶっ掛けも毎日のようにあった。
漠然と死にたいと思うようにもなった。
まあそれは割愛して、入学して1ヶ月、5月中旬頃かな。
いつものように逃げるようにして下校してたんだよ。
誰も真面目に読んで無さそうだけどいいんだ自己満足だから!
いつもはさ、学校からすぐのとこにあるコンビニを右に曲がって帰るのが1番早かったからそのコースなんだけど、その日は何でかな。
若(バカ)気の至りってやつかな、左に曲がったんだ。
かなり距離が増えるというのに。
そっからだと小さい公園を通る事になるんだよね。
ブランコ、滑り台、ジャングルジム、砂場くらいしかない本当に小さい公園。
それを横目に見ながら歩いてたんだ。
寂れてて、誰も居なかった。
正確に言えば、遊具で遊ぶ子どもは誰もいなかった。
一番奥にあるベンチに、スーツ姿の兄さんが座ってた。
長髪を後ろに束ねて、ちょっとニキビ痕があって痩せた長身の色白。
イケメンじゃないけどブサメンでもなかった。
何をするでもなく空ろな目をしてぼーっとしてた。
どういうわけか昔の私はその死んだ魚のような目に惹かれたんだよね。
それが出会いだった。
何だこの出会い。
で、翌日から左の道をセレクトして帰るようになったんだけど、1ヶ月通って観察し続けて分かった事が、
・兄さんは雨の日には出現しない事
・晴れの日はほとんど毎日居る事
・動物が好きらしい事
この3点。
3つ目は、ハトやらスズメやらにエサを毎日あげてて肩やらにハトが乗っかってる事が多いから。
もう公園の一部になってた。
そしてその日からアプローチをかけ始める事にした。
〜ミッション1〜
-公園に入って数歩のところにある水道で毎日水を飲む-
これを1ヶ月くらい続けた。
飲み続けた。
ゴクゴクと飲み続けた。
腹下すんじゃないかって位飲んだ。
のに、兄さん気づいてくれませんでした。
こっち見ろよ!
この計画で得られたものは水道水が美味しくないという情報だけだった。
ミッション1での反省を生かし、私は2へと移行した。
〜ミッション2〜
-水道から数メートル離れた所にあるブランコを毎日漕ぐ-
これは気づくだろうと。
いくらなんでもキコキコキコキコやってれば気づいてくれるだろうと。
毎日毎日1時間くらいこいだんだよ。
もう風にならんばかりの勢いで漕いだんだよ…。
新しい私、始まる!
これまた1ヶ月。
気づいてねぇ。
新しい私終了。
その頃からお兄さんの名前は私の中で「鈍川鈍三郎(にぶかわにぶさぶろう)」に決定した
〜ミッション3〜
時は7月。
-目の前をひたすらウロウロする-
この計画実行は苦渋の決断だった。
最悪な場合「ただ目の前を横切る邪魔な子ども」になる可能性を孕んでいたからだ。
とりあえず勇気を出して、相も変わらずハトだらけの渋川お兄さんの前へと踏み出した。
のそのそと。
毎日毎日。
流石の鈍川(と山盛りのハト)も気づいてくれたようで、時折こっちを見てくるようになった。
これは大きな収穫だと有頂天になり続けてきて、ニヤニヤしながら続けてきて、家に帰ってお兄さん思い出して布団で1人で騒いだりして続けてきて、15日くらい続けた頃かな。
「ねぇ」
周りには他に誰も居ない、という事はお兄さんだ。
心臓が止まった。
とりあえず返事しなきゃどうしようどうしようどうしようどうしようどうs…。
「…はふぃっ↑!」
数十秒の沈黙を破ってやっとこ搾り出せたのが裏声の返事。
顔からレーザービームが出そうなくらい赤面して緊張してた…純だね。
「毎日何してるの?」
こっちが聞きたいくらいだ。
何その盛りだくさんのハト、食べるの?
えーと、その…とかマゴマゴしてたらお兄さんに笑われた。
で、ビニール袋からチョココロネ出して
「食べる?」
って聞いてきた。
あぁあありがとうございまっ…とか言って受け取ったと思う。
横に座らせてもらって食べた、なんかチョコの味がした事しか覚えてない。
食べながら色々聞かれたから素直に答えていったと思う。
虐めの事とか、この公園に来るようになったのは何となくで、公園うろついてたのはお兄さんが気になったからだとか…。
勿論、声は始終上ずってたんだけどね。
それからは毎日パンを用意して待っててくれて、お兄さんの所へ通うのが日課になってた。
今までの数ヶ月はノーカンで。
他愛のない話しかしなかったけど、本当に楽しかった。
虐めなんか気にしてられなくなるくらい夢中で通ってたよ。
コンビニに一緒に行った事もあった。
パン買いに。
そしてお兄さんが公園に居る理由は、
・仕事がきつ過ぎるから。
・人間関係が面倒くさくてうまくいかないから。
・ハトとか動物が多いから←重要
なんだと分かった。
そして実は水飲んでた頃から気にかけてたらしい。
私テラ不審者www
仕事はキツいけど、○○(私)が来てくれるお陰で楽しいよって言ってくれた。
嬉しくて仕方が無かったなー。
それで9月下旬頃かな。
私はいつもの様に公園に入ったんだ。
いつものベンチにお兄さんが居る、何回も見た光景。
でもなんかおかしいな?って感じた。
理由はすぐわかった。
お兄さんにヘビが巻きついてた。
いつもはありえない筈の状況。
当然盛り盛りのハトもいなかったし。
でもあれはお兄さんだ。
嫌だ近寄りたくないいつもの兄者じゃない。
そうこうしてる内に手を振られて近づかざるを得なくなった。
何それって聞いて、奴は何て言ってのけたと思う?
「どうかな?可愛い?」
なんか斬新なベルトかと思ったらヘビだった。
とってもヘビーな状況だぜ、ヘビだけに。
どうやら話を聞くにペットらしかった。
名前は「レディーオーラ」。
そんなオーラ出てねぇよ。
盛っり盛りのハトならまだしも巻っき巻きのスネークはノーセンキューだったので、
「かっわいいー^^」
って愛想笑いしながらパン立ち食いした。
座んないのー?って不思議そうに聞いたお兄さん。
あんたが不思議だ。
そんな感じで放課後は楽しくやってたんだよ。
でも何度会っても「年の差関係のない友達」の壁は破れなかった。
私は正直お兄さんの事が好きだった。
それは恋愛感情だったと思う。
でもお兄さんにとってはよく遊びにくる子どもに過ぎない。
ハトと私どっちが大事なの!?って聞いてやろうかと思った。
10月頃から恋?がどんどん大きくなっていって悶々としてた。
話しててもあまり楽しくなくなってきて、そんな風にしか感じられない自分に腹が立った。
そしてお兄さんにまで八つ当たりを始めた。
でもあの野郎、私がどんなにきつく当たってもへらへらと流してくれた。
今にして思えば、物凄く大きな器を持ってないと出来ない事。
こんな子どもと遊んでるって悲しい大人だねとか、毎日通う労力を仕事に注いだら?とか、酷い事を言ってしまっていた。
それでも毎日居てくれたしパン用意してくれてた。
そんな感じで12月を迎えて、道中ぬこにキシャーって威嚇されたりもしたけど、寒い中公園で座ってるお兄さんの元へ行ったんだ。
やっぱりいつものように隣に座らせてくれて、その日は何故かパンでなく肉まんだった。
お兄さんはいつになく真面目な顔をして(いつもはやる気無いのが丸出し)こう言った。
「クリスマスも親御さんいないんなら、僕も独りだから遊園地にでも行こうか」
デートですか。
「どうして?」
「いつもここ(公園)じゃ悪いし、クリスマス位はどっか連れて行くよ」
その時もしかしたら、私が何の進展も無いのに悶々してたのに気づいてたのかもしれない。
ただのきまぐれの思いつきかもしれない。
お兄さんが遊園地に行きたかったのかもしれない。
今じゃわからないけど、当時私は喜んで了解した。
「ありがとう」
って答えたお兄さんの笑ってるんだか笑ってないんだかわからない笑顔を今でも覚えてる。
当日…というかイブだから24日なんだけどね。
私は待ち合わせ場所のいつもの公園に向かったんだ。
公園の前に、ボロボロの今にも大破しそうな車が止まってた。
「先輩から借りてきた」
ってあんたそれ瓦礫の寄せ集めじゃないのか。
でも文句言うわけにもいかないから乗り込んだ。
やっかましい音が始終してた以外は楽しいドライブだったと思う。
それでまあ、しばらくしてグリーンランドだかスペースワールドのどっちか忘れたけど目的地に着いたんだ。
クリスマスだけあってカップルや家族連れが多かった。
そして数分でお兄さんハッスル。
あんなに生き生きとしたお兄さんを初めて見た。
いつもは死んだ魚のような目をしているのにその時ばかりは死んだエンゼルフィッシュ、もしくは死んだマーメイドのソレの輝きに引けをとらない目をしていた。
真冬だってのに売店でアイス買ってきたりアトラクションに連れ回されたりお土産売り場で大真面目にぬいぐるみを吟味してたりと…楽しそうだった。
ジェットコースター?に乗せられて私のメガネが吹き飛んだ事以外は許した。
下にいた係員がキャッチしたらしく割れてなかった。
他にも回転系ジェット系いろいろ連れてかれて疲労困憊な私。年寄りか。
気づけば時刻は18時くらいだった。
着いたのがお昼時だから、4〜6時間は居た事になる。
そろそろ…とお兄さんに目でサインをする。
じゃああれで最後にしよーか と彼が指差したのは観覧車。
最後はやっぱりああいうのんびりしたのがいいよね、と適当に近くに来たゴンドラに乗る。
あれ暗くなってから乗ると、ネオンとかで綺麗なんだよね。
思わず景色に目を奪われてたんだ。
その時お兄さんは何か項垂れてた。
考える人のようなポーズをしてたと思う。
私がキラキラ光ってる町を飽きもせず眺めてると、何を思ったかお兄さんが襲い掛かってきた。
というより、覆いかぶさってきた。
びっくりしてしばらく動けなかった。
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(2020年05月28日)
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